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私の師匠(漢方)

私が師匠の病院に入院していた時の話し。

薬剤師さんから暇つぶしに借りた「傷寒論」を読んで、自分なりの解釈をレポートにまとめて書いてあった用紙を、師匠が見つけた。

通り過ぎるかと思った刹那、さっとその用紙を手に取り、この意見はどの先生の意見かな?
とどどどど度素人の私に聞いてくださった。

以下レポート内容要約。

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傷寒論解説(大塚敬節)
第19章 葛根湯

葛根湯症を追っていくと、発汗させる作用で見れば、麻黄湯でも十分代用できると考える。
証を見極わめる差異は、葛根湯と麻黄湯では判断がつかない。
麻黄湯でもいけるのではないか?

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というようなもの。

「これは私の意見です。」と言うと師匠は

「この議論は傷寒論が出来てから、その後400年の間議論されつづけている。そして未だにその解答はでてはいないと言える。」とおっしゃいました。実際葛根湯証で麻黄湯が当たる場合があるとの事。

私は自分の着眼点の鋭さに自画自賛したいところでしたが、それ以上に師匠のとった態度に感服しました。
通すがりの一瞥の中、その文章を見つけて、ずぶの素人の私に普通にその差別なく、傷寒論を紐解く一人の研究者に対する態度で接してくださったことです。

出来ますか?そんなこと。素人です。そうでなくても、漢方の解釈は難しいといわれる中で相手の力量も試すことなく、さっとことの中心に話題を向ける。
本当に感動したことを思いだします。

その後私は先生の弟子になりました。
そして、お酒の席では師匠は全く差別することなく、友人と会話をするかのように、楽しく歓談してくださった。公平な目というものそのとき師匠から感じました。

私は改めて公平な目というものを得たいと思いました。

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